コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年9月9日付け

 「日本に連れて帰りたいほどいい選手がいる」。八月末からブラジル各地であった日伯高校野球親善試合。高校選抜チームの西谷浩一監督(大阪桐蔭)はブラジル選手の印象について、そう笑顔でふりかえった。
 西谷監督はじめ高校選抜チームの選手は「ブラジルの選手は体格が良くてパワーもスピードもある」と口を揃えた。ただ、ブラジルの野球関係者によれば、逆に大味な野球になりがちで、エラーが多く、安定感に欠ける試合が多いという。
 この言葉通り、ブラジル野球はまだまだ発展段階のようだ。しかし、その点を踏まえても、「体格や才能に恵まれた選手が多いブラジルの野球には未来がある」と、今回の親善試合にすべて同行した日本の元審判員は力をこめる。この言葉通り、将来、日本の野球界で活躍するブラジル人選手が続々と誕生するのを期待したい。(泰)