南米人に避難や救急法=裾野で母国語別講座

ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

 【静岡新聞】静岡県東部地域防災局などは二十一日、裾野市茶畑の市立向田小で、ブラジルやペルーなど南米出身の住民を対象にした防災講座を開いた。
 同地区周辺には、スペイン語圏とポルトガル語圏から来日した住民合わせて約三百人が生活しているという。地域の防災訓練に積極的に参加しても、母国語での説明がなく内容が理解しにくいとの声が強いことから、通訳を介しての講座を企画した。
 参加者は、母国語別に二グループに分かれ、地震の発生メカニズムや非常持ち出し品の重要性、避難方法などの説明を聞いたり、消火器の使い方や心肺蘇生(そせい)法を学んだりした。
 心肺蘇生法を体験した、ブラジル人の岩本マックスウェルさん(35)は「地震に対する知識はあっても、避難方法や救急法は知らないことばかり。家の非常持ち出し品をもう一度確認したい」と話していた。