楠領事が在ベレン首席に=パラナの松代領事が後任

ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

 在聖日本国総領事館の政務班、楠彰領事(47、福岡県出身)が二十八日に在ベレン総領事館に首席領事として赴任するにあたり、在クリチーバ総領事館から松代俊則領事(43、福井県)が後任として来聖、二人が二十六日にあいさつのために来社した。
 「大変だったけど、すごく濃厚な時間を過ごした」。楠領事は、百周年関連の日本側との繋ぎ役として百周年記念協会の会議に出席し、内部から六月の式典を支えた。リオ、サンパウロ合わせて駐伯五年を数える。
 「百周年が若い世代が頭角をあらわす、良き機会になった」と感じている。ブラジルメディアが活発に百周年を報道したことにより、自分が日系人であることに目覚めた世代が生まれた、と見ている。「中心になって取り組んだのは二世世代だったが、その意味で、三世、四世が、百周年の成果を一番享受したのかもしれない」と将来を展望する。
 二十八日からベレンに赴任し、首席領事としてアマゾン入植八十周年に向けた現地の取り組みを、日本側につなぐという大役を再び任じることになる。「来年はアマゾンから日系社会を盛り上げるお手伝いをしたい」との抱負を述べた。
 後任の松代領事はリオ、クリチーバに続いて、二十四日から在聖総領事館に赴任した。駐伯合計約四年。〇六年からクリチーバではパラナ州百周年を裏から支えた。「どっぷり百周年につかりました。大変だったが、盛大にできて良かった。充実感があった。二年間の努力があのように結実してよかった」と振り返る。
 新任地サンパウロに関して「こちらは日系社会も一般社会も規模が大きい。身の引きしまる思いです。できる限りの努力をしていきたい」と語った。