パラナ=日系夫が無理心中図る=離婚のもつれが原因か

ニッケイ新聞 2008年10月9日付け

 六日午前、北パラナのイタンバラカー市内セントロで、離婚問題のもつれから、日系ブラジル人のケンディ・ペレス・ヤマウチ容疑者(31)が、元妻のアナ・パウラ・ガンバレリさん(28)宅に立てこもり、アナさんと息子を人質にとった後、アナさんに銃を発砲、自身も自殺する事件があった。息子はケガもなく解放され、アナさんはロンドリーナの病院に搬送され重態。
 地元メディアの報道によると、ケンディ・アナ夫妻は半年前に日本から帰国し、その三カ月後に離婚。元夫は復縁を求めていたが、アナさんが態度を明らかにしなかったことから犯行に及んだとされる。
 当日午前十時ごろ、元夫はアナさん宅に侵入し、アナさんと夫妻の実子である五歳の息子を銃で脅迫した。事件を目撃した近隣住民の通報で警察が現場に駆けつけてから、二人を人質にとって立てこもった。二時間に及ぶ警察との交渉中に、先に息子を解放。自宅前に立ち、アナさんも解放する態度を示したが、最終的に考えを変えてアナさんに発砲、二発が顔に命中した。
 元夫は家の中に走りこみ、風呂場の入り口を閉め切った上で口の中に銃を発砲し即死した。
 アナさんは頭部に弾丸が入ったまま近くの病院に運ばれた後、他の病院で緊急手術を受けた。同日中にロンドリーナ大学病院に搬送されたという。息子は母方の祖父の家に預けられた。