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ピラール・ド・スール=日語、スポーツで生徒交流=聖南西青空スポーツ教室

ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

 ピラール・ド・スール文化体育協会の運動場、及び会館、体育館で八日、同地区の十三~十六才の日本語学校の生徒でスポーツが好きな人が参加する『聖南西青空スポーツ教室』が開催された。
 これは普段やらないようなスポーツを楽しみ、またスポーツを通して他の学校の生徒と交流を図る目的で年に一回行われおり、生徒が大好きな地区行事の一つ。
 この日はピラール・ド・スール、コロニア・ピニャール、イビウナ、ピエダーデ、レジストロの五つの学校から四十三人の生徒が集まった。
 午前十時運動場に集合して出席をとり、「少しでもいいので、日本語を使うように。そして、スポーツを楽しんで新しい友達をたくさん作ってください」という教師の挨拶でスポーツ教室を開始。このピラール・ド・スール日本語学校で体育を指導している米村麗華先生(20)と同校の教師により青空スポーツ教室が進められた。
 「日本語学校の行事なので進行は日本語で行う」という教師の言葉通り、時折ポルトガル語を交えながらも説明などはほとんどが日本語であったが、多くの生徒は理解しており、わからない生徒も聞き取ろうと頑張ったり他の生徒にたずねたりと、ただのスポーツの場ではなく生の日本語に触れ合う場となり日本語学校の行事としての意義が感じられた。
 開始後一時間は、ハンカチ落としや手つなぎ鬼ごっこなど体を動かす様々なゲームを行い、体や心をほぐした。その後は今回のメイン競技であるポートフリスビー。午前中は男女一緒にパスやキャッチなどの基本練習を行ったが、初めてフリスビーを投げる生徒も多く、思い通りにフリスビーが飛ばなかったり、ボールとは違いどこに飛でくるのかわかりにくいフリスビーをとるのに苦労しながらも、皆元気に楽しそうに練習に励んでいた。
 そしてルール説明の後、練習の試合を行い試合のやり方を確認して終了。昼食には、午前中勉強会を行っていた教師も合流。
 午後からは男子三チーム、女子五チームによるチーム対抗試合が開始。初めての生徒もみな午前の練習でルールを理解しており、スポーツ好きの生徒が集まったとあって白熱した試合を繰り広げた。勝利を目指して一生懸命やるだけでなく、敵味方みんなでポートフリスビーを楽しんでいた。
 その後、体育館に移動して四グループ対抗の○×クイズをし、最後は全員で記念撮影をして終了。この日は一日中蒸し暑い天気であったが、生徒達は最後まで元気に体を動かしていた。
 参加生徒達は「すごく楽しかった」と口をそろえ、すっかり陽に焼けた肌をしながら充実した笑顔をみせ、十二月に行われる聖南西林間学校で再会できるのを早くも心待ちにしている様子。
 この日参加した生徒の多くは十月に行われた聖南西お話学習発表会にも参加して顔を合わせており、地区の日本語学校の生徒の交流が非常に活発であることがうかがえた。

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