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東西南北

ニッケイ新聞 2008年12月13日付け

 南東伯や南伯では大水害が起きたのに対し、アマパー州では、生態保護区のラルゴ・ピラツーバ内での火災が一五日以上続いている。焼失面積は確定できていないが、保護区職員だけでは延焼防止のための堀を作るのが精一杯。泥炭質のため、地上の植物と地中の泥炭が共に燃えており、雨を待つ以外、消火の方法がないという。一〇〇メートル先までは雨も降ったというが、火災による熱気も、上空に雨雲を呼ぶには不十分らしい。
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 七日に軍警の誤射で脳挫傷を負ったサンパウロFCファンが十一日に死亡。十二日朝、サンパウロ市に到着した遺体はモルンビーの墓地に運ばれ、夕方、埋葬された。誤射が起きていなくとも、身体障害者になっていたと思われる状況だったとの証言もある。また、九月にサンパウロ州アララクアラ市で起きた交通事故で九〇〇メートルも引きずられ、意識不明の重体だった女性は、十一日に退院し、自宅に戻った。
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 十一日にサンパウロ州グアルーリョス市で開かれた、麻薬密売者からの押収品競売会は大盛況で、三〇万レアルとの予想をはるかに上回る五七万五〇〇〇レアルの売上。六万レアルで売れたトラック他、車やバイク、電化製品に衣類などが売られたが、売上金は麻薬犯罪の予防や撲滅、中毒患者の治療などに用いられる。〇七年十月の第一回目売上は二四万レアルだった。
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 南リオ・グランデ州では、黄熱病によると見られるサルの死亡例が八七となり、人への感染警戒域が広げられた。問題となるのは、州北東部の二二市周辺。同州での黄熱病発生は一九六六年を最後に途絶えているが、同地域への旅行者は予防接種の確認を忘れずに。

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