ブラジル人の生活守れ==在富山日系人の会発足

ニッケイ新聞 2009年1月6日付け

 【北國新聞・富山新聞】急激な景気の冷え込みを受け、富山県高岡市内外で暮らすブラジル人の雇用や生活を支援する「在富山日系ブラジル人会」が四日、発足した。射水市大門総合会館で開かれた初会合では、市内在住の日系ブラジル人ら約百人が雇用状況について報告した。今後、当面の食料を調達するほか、職を失ったブラジル人の心のケアを行うボランティアを募り、活動の輪を広げる方針を確認した。
 同会によると、高岡市で暮らす日系ブラジル人は昨年十二月三十一日現在で千九百九十六人。景気悪化に伴って市内でも十月ごろから四百人以上のブラジル人が職を失った。
 会合では、同会のメンバーが失業保険や住居の有無、雇用契約の期限などの現状についてアンケート形式で聞いたほか、今後の支援のあり方について話し合った。同会では詳細を把握したうえで、市などに実情に合わせた支援を訴える。住民有志でつくる「日伯交流友の会」も就職活動などの面で会を支える。
 会の代表を務めるガレラ・マルセロさん(33)は「他県の活動も参考にし、仕事を必要とする人が安定した暮らしができるよう応援したい」と話した。