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ニッケイ新聞 2009年1月20日付け

 五十九年の歴史を持つ戦前二世の牙城といわれたピラチニンガ文化体育協会が将来を決める大きな岐路に立っている。重田エルゾ会長は、不安要素はないとしながらも、「大きな決定だけに、会員のコンセンサスを取りたい」と臨時総会を閉会せず、随時会合を開き、理解を求めていく考えだ。歴史を辿れば、地元日本人によって購入、同文協に寄付されただけに、高齢者約二百人で構成されるピラチニンガ文化親睦会の新年会(今月二十五日)でも説明を行うという。
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 「ふるさと巡り」の随行や式典あいさつなど、県連代表として活躍していた長友契蔵氏(県連副会長、宮崎県人会長)が来月一日の県人会総会で任期満了により、解任される。東京在住の奇人、天野鉄人氏は、コロニア最大の〃理解者〃である長友氏への友情のしるしか、東国原英夫知事を迎えて八月に挙行される県人会創立六十周年に対し、五千ドルの支援を約束しているという。言行が左右する気まぐれな天野氏の約束を果たさせることが長友氏の継続した仕事になりそうだ。
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 昨日十九日から、文協ビル内の国外就労者情報援護センター(CIATE)で「第一回目短期日本語集中講座」がスタート。将来デカセギを考えている人や現在希望中の人が三十人近くも集まり、驚き顔の佐倉輝彦専務理事。現在夏休み中の学生や元デカセギ者が多いとか。日本語ができる人なら仕事がまだある―と聞き、今回の不況に及んで、その大切さを再確認した人が多いよう。