東西南北

ニッケイ新聞 2009年2月5日付け

 サンパウロ市パライゾポリスの抗争沈静化と思ったら、四日はリオ市西部四地区で警官三〇〇人動員の麻薬組織一掃作戦。六人死亡、三人逮捕に銃器類押収というが、サンパウロ市軍警のゴム弾使用に対し、リオ市では実弾使用。同じ〃戦争〃でも逼迫度が違うということか。
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 SBT局の司会者で今年八〇歳のエーベ・カマルゴさんは、シウヴィオ・サントス社長からの連絡が年末から途絶え失職を心配していたので、二日の録画撮りでは喜びの涙。金融危機で減給と言われ「存在を認められていないと思った」というが、月七〇万レアルが五〇万レアルへの減給で四年契約というから話は桁違いだ。「八〇歳になることよりも、後少ししかないと考えることの方が悪い」との友人の言葉で、ようやく「後少しか」と考え始めたとも。
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 金融危機といえば、工業生産落込みなどの報告にブラジルもリセッション入りとの見方が強まる中、マンテガ蔵相が「ブラジルでは景気失速はあってもリセッション(景気後退)はない」と発言。ダヴォス会議では、これまで悲観的過ぎると批判されていた経済学者が楽観的過ぎだといわれたというが、政府関係者の楽観的主張がブラジルの落ち込みを防いできた?
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 元リオ州知事で、現在は州社会福祉局長のベネジッタ・デ・シウヴァさんが三日、オバマ米大統領との会見を楽しみにワシントンへと旅立った。会見の予定は、五日の大統領朝食会と世界一八〇カ国からの女性代表達との会議の二回。米国議会とは社会福祉政策や人種問題で何度も交流を持ってきたと言う女史は、会見の時に何かを頼む気は毛頭なく、「しっかりと握手し、オバマ氏の目を見つめたい」と。