東西南北

ニッケイ新聞 2009年2月14日付け

 〇八年の統一選挙前はルーラ大統領と並んだ写真が人気だったが、ブラジリアで開かれた全国市長集会では、「大統領、官房長官と共に写真を」のコーナーに人の列。一人で撮った写真を三人で撮ったように仕上げたデジタル合成写真は三〇レアル。案内の脇で、出来た写真を誇らしげに見せる市長達の顔。カリスマ性と高支持率を誇るルーラ大統領によるジウマ売込み以外の何ものでもない。PTの選挙運動には水面下の言葉はなし?
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 一方、市長夫人の集いでは大勢の女性の真中でポーズをとった大統領。十一日に腱鞘炎のため左手に巻いた包帯の訳を訊かれ、「ボクシングのせい」と答えた後を、マリーザ夫人が「あまり沢山の女性に囲まれていたから嫉妬して。ケンカしたけど、彼が指の骨を折った後、可哀想になって包帯を巻いてあげた」とカバー(?)。怖いやら、優しいやら…。
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 サンパウロ州内陸部のペナッポリスに住む五五歳のカタドーラ(女性のゴミ回収者)が集めたゴミの中から四万レアルの現金を発見。現金を見ても現実だと信じられなかったと言うが、友人に本物かと確認後、現金入りのビニール袋を回収したスーパーへ行き、店主に返金。強盗に入られた経験がある店主が目立たないようにビニール袋に入れておいたのがゴミと一緒に捨てられてしまったという。清貧なる彼女のあり方は、資産リストにもない豪華な〃お城〃を売りに出して開き直る、首都の御仁らにも見習って欲しいと巷間の厳しい声も。
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 本日で夏時間が終る。時間調整でできる一時間を本日分と考えれば、本日は二五時までともいえる? 夏時間適用地域の一〇州と連邦直轄区では、深夜十二時に時計を一時間遅らせて調整を。