「幸せなのは祖先のおかげ」=松柏・大志万=訪日使節団が帰国報告

ニッケイ新聞 2009年2月20日付け

 十四歳前後の生徒十四人からなる、松柏学園・大志万学院合同の「第十七回訪日使節団」生徒十四人が、今月四日に帰国。使節団の九人が斎藤永実副校長とピーレス・リカルド教員と報告のため来社し、充実した四十五日間を振り返った。
 一行は、北海道から沖縄まで、日本列島を横断。日本の小中学校で一緒に授業を受け、ホームステイするなどして、忘れられない思い出を胸に生き生きとした表情で感想を話した。
 「ブラジルと全く違って、街は全部が整然としていて綺麗だった」と団長の玉城けんじビットルさんの感想に、全員頷き顔。「ホームステイ先ではみんな優しくしてくれて、嬉しかった。今度はブラジルへ遊びに来てという約束もした」という生徒も。
 北海道では、全員が初めて雪を見て、氷でできた巨大な滑り台を見てははしゃいだ。「寒かったけど、スキーやスケートができて楽しかった」と副団長の坂口藤井千奈さんは顔を輝かせていた。
 沖縄では本島と離島を観光し、元旦は明治神宮の歳旦祭に参加。二日は皇居一般参賀、靖国神社正式参拝などを行なった。さらに三重県の伊勢神宮参拝、奈良、京都観光、広島では江田島史料館(旧海軍兵学校)見学など、盛りだくさんの四十五日だった。
 引率した斎藤副校長は、「祖先の国、自分のルーツを目で見て、ブラジルで今幸せなのは、祖先のおかげだと体で分かったと思います。また親元を離れて規則の中で集団行動を通して成長できて、本当にいい経験」と満足そうに話していた。