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101年目に新団体誕生=リベイラ=パリケラ・アスー日伯文協=百周年の活動の成果で

ニッケイ新聞 2009年4月3日付け

 移民百一年目を迎えた日系社会に、近年では珍しく新しい日系団体が創立された。一月二十五日に創立役員会が行われたのはサンパウロ州ヴァーレ・ド・リベイラ地域、レジストロから約三十キロの場所にあるパリケラ・アスー日伯文化協会だ。

 理事会メンバーは次の様に決定された。会長=大場貞夫、第一副会長=富田重人パウロ、第二副会長=徳原コウショウ、会計理事=マタヨシ・カルロス・ロベルト、森ヨシタ、書記=田中ジアス・ミレナ、広報担当理事=田中ネリオ、日本交流担当理事=荻本忠弘。本部はパリケラ・アスー市の世界民族祭りが開催される広場のポロニア館。
 二年前、FENIVAR(ヴァーレ・ド・リベイラ日系団体連合会)が創立されると同時に、パリケラ・アスー市とジャクピランガ市の日系家族らは合同で同連合会に加盟し、協力し合って来た。
 特に昨年実施された日本移民百周年記念行事に関しては、一致協力してプロジェクトを成功裏に終わらせた。両市にはそれぞれ一基ずつの二宮金次郎像を建立したのは、その良い例だ。
 昨年、聖南西地区とリベイラ沿岸地区ではブラジル日本移民百周年を記念し、日系社会の実態調査を実施した。
 大場貞夫さんは、大勢の協力の下に八十一家族、二百五十四人の調査をした。その時、今まで知らなかった、同じ父母の祖国を持つ同胞に会って語り合った。彼らと日本の話をした大場さんは、二世、三世の若者は日本文化に触れることを願い、文化協会の設立を希望している事を感じたという。
 大場会長によるとこの会の目的は、日系家族、子孫の交流、親睦をはかり、パリケラ・アスー市及びヴァーレ・ド・リベイラ地域の環境改善と発展に寄与する事だ。
 例えば、日本語、日本週間、踊り、歌、料理、生け花、手芸等の習得、普及に努めたり、社会福祉団体に協力する為に活動をしたり、高齢者の交流の場を作ること。さらにスポーツや歌を通じて若者が交流する機会を作る事も入っている。
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 初代会長の大場貞夫さんはバストスに生まれ、十二歳でカッポン・ボニートに移転、一九五四年、勉強の為サンパウロへ移転した。大学は法学部を卒業、ブラジル・フジ・フィルム社に三十年間勤めた。加えて、大場さんは次の様な多彩な公的役職も歴任している。
 ブラジル撮影材料企業協会会長、サンパウロ芸術写真組合副組合長、アニャンゲイラ日系クラブ副会長及び同クラブ評議委員長、サンパロ文協の監査役、及び評議委員等。大場さんはセシリア春江さんと結婚し、三人の子供八人の孫に恵まれた。(金子国栄さん通信)

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