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〃俳句の町〃で全伯虚子忌大会=リベイロン・ピーレス=没後50年、花鳥諷詠の理念なお=参加84人、他州からも

ニッケイ新聞 2009年4月24日付け

 それぞれの晩年に在り虚子祀る―。俳句の町リベイロン・ピーレスで「全伯虚子忌俳句大会」が二十一日午前十時から、リベイロン・ピーレス日伯文化協会で開かれた。虚子没後五十年となる今年、八十四人が参加した。今回で十七回目。同市役所、同日伯文化協会俳句会(西川明美会長)主催。ニッケイ新聞社後援。同市では四月二十一日が「俳句の日」に制定されている。
 サンパウロのみならず、アシス、プ・プルデンテ、バウルー、ポンペイア、サンカルロス、ジョインヴィレ(サンタカタリーナ州)から参加者を乗せ、リベルダーデを出発したバスは午前九時に同市庁舎に到着。
 参加者らは雨の降りしきるなか、昨年の百周年を記念して落成した鳥居をくぐり、「三日月の匂やかにして情あり」と虚子の句が刻まれた碑前でその遺徳を偲んだ。
 同文協の海野マサヨシ副会長の孫娘であるラリッサ・モラレスちゃん(7)が着物姿で献花した。
 大会会場となる文協会館で一分間の黙祷後、大会委員長でもあるクロヴィス・ボルピ市長は「本大会ばかりでなく、これからも日本文化活動に協力していく」とあいさつ。世話役を務める中野〃ナポレオン〃秀敏さんが会開催の経緯などを話した。
 今年の兼題は「虚子忌」「桔梗」「林檎(りんご)」「稲妻」「朝寒」。池田童夢、杉本絃一、細梅鶴孫、星野瞳、栢野桂山、富重久子、広田ユキ、小斉棹子、樋口玄海児の九氏が特別選者となり、選句を行なった。
 昼食は同文協婦人部(大江清子部長)手作りの弁当とみそ汁が振舞われ、しばし歓談を楽しんだ。
 午後からは、選ばれた句を披講士らが読みあげ、作者からは歓声が上がった。
 最も得点が多かった加藤淑子さんに特別賞として、ボルピ市長提供による紫アメジストが贈られ、続いて児玉和代、須賀吐句志、西谷律子さんにトロフィーが手渡され、参加者からは拍手が送られた。
 同文協が用意し、全員に配られたポインセチアを手に参加者らは、「また来年」と笑顔で声を掛けながら散会した。◎特別選者らが選んだ特選句は次の通り。
 「ブラジルに修す南の虚子忌句座」(村上士郎)、「低き鼻林檎かじりてぬらしけり」(太田英夫)、「一行詩に余生を託し虚子祀す」(須賀吐句志)、「それぞれの晩年に在り虚子祀る」(小斉棹子)、「林檎食む口唇恋を知り初めし」(児玉和代)、「母に色あらば紫紺の花桔梗」(加藤淑子)、「林檎むく幸せそうな顔をして」(西谷律子)、「桔梗咲く異国とはもう云わずがな」(橋鏡子)、「朝寒や衣着せたき虚子の句碑」(小林エリーザ)。

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