東西南北

ニッケイ新聞 2009年4月30日付け

 南大河州グアイバ市で発見された二匹の猿が黄熱病に罹患して死亡したことが確認され、隣のポルト・アレグレ市も二十八日から黄熱病の警戒地域に。一方、二十九日付エスタード紙では、黄熱病のもととの誤解で猿を虐待し始めた同州では、猿を毒殺するケースも出ているため、猿擁護キャンペーン開始と報道。毒殺された猿は、健康な猿や免疫が出来た後の猿が多く、毒殺は無意味と説き、死亡する事によって警戒の必要を知らせてくれる動物は、感謝されるべきだともいう。薬の実験台にされ、思い込みで殺される動物。その命を奪う人間の方が恐ろしい存在かも。
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 豚インフルエンザへの感染を恐れ、メキシコ行きの航空便キャンセルが相次いだアルゼンチンでは二十八日に、亜墨間の航空便の就航を一時中止すると発表。週に一万一〇〇〇人が両国間の航空便を利用していたという亜国では、空港職員が強い風邪の症状を呈して病院に収容されたともいう。一方、観光収入が主要財源の一つであるメキシコは、豚インフルエンザに地震、観光客の激減と、正に踏んだり蹴ったりの状況が続いている。空港での対策の遅れを指摘されたブラジルでは、海の玄関である港湾部での対策の遅れも問題となり始めているが…。
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 毎年恒例のサンパウロ市のヴィラーダ・クルツラウは、二日一八時から三日一八時まで。このため、普段なら日曜、祭日のみのビリェッテ・ウニコの八時間使用が二日も認められることになった。金融危機の影響で、メーデー(一日)の労組のフェスタは影をひそめるというが、三十日から三日にかけて遠出する人は出て来そうだ。飲酒運転や酒の席での喧騒などには気をつけて。