55年のボイスベン号=初めての同船者会開催へ=10日

ニッケイ新聞 2009年5月1日付け

 一九五五年五月十日にサントス港に到着した移民船「ボイスベン号」の初めての同船者会が、ちょうど渡伯五十四周年にあたる五月十日午前十一時半からニッケイ・パラセホテルのレストラン誠(ガルボン・ブエノ街425)で開催される。
 坂和三郎さん(サンパウロ日伯援護協会副会長、東京都友会会長)が同船者やその家族に参加を呼びかけている。
 今日まで五十四年間、集まりは開かれず、ほとんど連絡も取り合っていなかったが、「今までやろうやろうと考えていたんです。今年はサントスに着いた五月十日が日曜だからちょうど良いと思った」と坂和さん。
 同船には、海協連(現・国際協力機構)の大沢大作氏が移民船リーダーとして乗っており、また移民小説家の湯浅克衛氏も同船者の一人。オランダの貨客船でアフリカ周りだったために六十日もかかった。「サントス入港時、花火の音がすごくて大歓迎を受けてると勘違いした」という。
 「一緒に日本を離れ、船上で赤道祭などを祝った仲間はどのくらい年取ったんでしょうね。五十四年の時を超えて、親睦を温めあえたら嬉しいです」
 参加費は実費。希望者は坂和さん(電話=11・8344・7772)に連絡のこと。