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ニッケイ新聞 2009年5月9日付け

 新型インフルエンザに関して日本国外務省によりメキシコに対する「渡航自粛」勧告が出ているが、総領事館によれば、機内検疫はメキシコと他の地域からの航空機は区別なく実施されているという。現時点では日本への渡航者に対しては特に制限はない。マスクや手洗い・うがいなど、自身で予防を心がけることが必要なようだ。
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 コチア、南伯両中央会崩壊から十五年というのは大きな節目だ。今さらながらに、その存在がいかに大きかったかを感じさせられた今回の聖南西巡り。行く先々に、まだ癒えていない生々しい傷跡が残っている。日系社会再編に向けた課題は根が深く、大きい。サンパウロ市にいたら、けっして分からない実情に接する貴重な機会だった。かと思えば、ブラジリアでは日系著名人が集まる、華やかなセレモニーもあったよう。どちらが百年後の日系社会を真剣に考える機会になっただろうか?
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 十八日に来伯講演する山田豊文さん。断食より簡単な節食「ファスティング」を勧め、野球の王貞治監督やゴルフの横峰さくら選手など多くのスポーツ選手を指導する。講演を主催するアニュー社の加藤滋取締役も挑戦中で、「だんだん頭が冴え、すっきり」とか。他にも「マゴワヤサシイ(豆、ゴマ、ワカメ、野菜、魚、椎茸、芋)」中心の食生活が体内解毒能力の向上、免疫力増強に繋がるなど、ブラジルではなかなか聞けない講演になりそう。
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 一九五五年五月十日にサントスに着港したボイスベン号の〃初〃同船者会が、今週末の十日午前十一時半からニッケイ・パラセホテルで開かれる。世話人の坂和三郎さんによれば、今のところ三人から連絡が来ているという。五十四年ぶりの再会は想像するだけで感慨深いもの。「当日参加も大歓迎」と坂和さん。