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ニッケイ新聞 2009年5月19日付け

 JICA横浜の海外移住資料館で六月二十一日まで、横浜港から旅立った移住者の足跡を紹介する展示会が開催されている。同港開港百五十年の一環で、南米への移住者の渡航前、移住後の様子を記録写真や資料で紹介するほか、当時の移住宣伝映画や南米各国の移住地を映した記録映像などの上映も。ヨコハマ経済新聞サイトによれば、今年移住百十周年となるペルーへの第一回移民船「佐倉丸」、十四歳で家族と移住したプロレスラーのアントニオ猪木さんの写真も展示。今月二十四日にはブラジル移住をテーマにしたドラマ「さようならの季節」(六二年、吉永小百合主演)の上映もあるそう。
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 島内憲大使は講演の中で、日本では団塊の世代が大挙して定年退職し、海外旅行に向かっていることに触れ、「ブラジル観光市場にとっても大きな可能性だ」と指摘した。確かにブラジルまでの往復時間を考えると、会社勤めの人には難しい旅行先だ。定年退職者であれば、十日、二週間も問題ない。そんな旅行者がそれこそ〃団塊〃となって押し寄せてくれれば、ありがたいが。
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 先月コロニアを賑わせた文協選挙。今月二十六日にある理事会で十五人の理事が発表・承認されるというが、まだ決まっていない。小川・谷派にも交渉が続いているが、具体化していないよう。体制側の理事になるより、評議員のなかで勢力を強めた方がいいとの考えからか。政党同士の争いのような格好になっていることに賛否両論。