心配停止の仲間救う=浜松=ブラジル人3人に感謝状

ニッケイ新聞 2009年5月21日付け

 【静岡新聞】浜松市消防局は十九日、同市中区の同局でサッカーの試合中に心肺停止状態となったブラジル人男性(54)に適切な救命処置をした市内の男性三人に消防長感謝状を贈った。
 表彰されたのは田中ヒデキさん(30)=東区=、シルバ・アドリアノ・アルベスさん(30)=中区=、芳谷エンリッケ・ドミンゲスさん(25)=同=の三人。
 三人は今月初旬、同市浜北区の陸上競技場で約四十人のブラジル人仲間とサッカーをしていた時、プレー中に突然倒れた男性にすぐ心臓マッサージをし、競技場の管理棟に消防への通報を依頼した。約十分後に駆け付けた消防隊員に引き渡し、男性は一命を取り留めた。
 同局によると、心肺停止から三分経過すると回復率は五〇%以下。鈴木秀俊消防長は「適切な応急処置や連携が行われた良い例。大切な命を救ったのは尊い行動」と感謝を述べた。
 倒れた男性の脈を取り、心臓マッサージをしたシルバさんは「手順は知っていたが、初めてだったので緊張した」と振り返った。