合同歌集「祖国はるかに」=祝賀会で喜び分かち合う

ニッケイ新聞 2009年5月26日付け

 日本移民百周年記念合同歌集「祖国はるかに」(全三百四十三ページ)の刊行記念祝賀会が、二十四日午前十一時半からリベルダーデの美松食堂で開かれた。
 同歌集に短歌を応募した人など二十九人が出席。一人一人自己紹介した後、同歌集刊行委員の梅崎嘉明さん、刊行委員会代表の多田邦治さんがあいさつした。
 多田代表は、「編集において玄人の作品も素人の作品も全て平等に扱うようにした」と振り返りながら、「皆さんのおかげで本を完成することができました。良い評判をいただき安心しています」と感謝を表わした。
 同歌集は募集により集まった百三十四人が二十首ずつ読んだ短歌計二千六百八十首を収録。そのほか、資料の部としてブラジルの短歌人名事典、ブラジル歌壇年表、過去の大会における入賞作品や歌碑の一覧も掲載している。
 刊行委員(敬称略、五十音順)は、梅崎嘉明、小野寺郁子、神林義明、小池みさ子、上妻博彦、高橋よしみ、滝友梨香、多田邦治、藤田朝日子、渡辺光の十氏。
 多田代表による、船の後部から海を撮影した写真を使った表紙も好評だった。集まった人たちからは刊行実現に対する多くの感謝の声が聞かれ、同歌集を日本に送ったと喜ぶ人もいた。
 祝賀会では出席者一同で乾杯後、食事を囲んで二時すぎまで親睦を深めた。
 同歌集は一般販売は行なわない予定。問合わせは多田さん(電話=11・4654・1525)まで。
 なお同短歌集刊行により出た収益の千レアルは、社会福祉法人救済会「憩の園」に寄付として送られた。