東西南北

ニッケイ新聞 2009年5月29日付け

 保健省は二十七日、一〇人目の新型インフルエンザ患者確認を発表。十四日から米国に旅行し、二十一日に帰国したリオ州の男性で、二十二日から風邪の症状が出始め、二十四日に病院を訪れたという。これでリオ州の患者は四人目となった。この他に被疑患者は一六人、監察患者は一九人。一方、ブタンタン研究所での予防ワクチン製造は、通常のインフルエンザ用ワクチン製造と並行してとの条件で、始動することになりそうだ。
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 サンパウロ州のカンピーナス大学附属病院の新生児用集中治療室は、一五人の新生児に呼吸器系の感染症発生が確認され、二十八日から一時封鎖に。感染症に罹った新生児の内、一人は既に退院したが、心臓疾患で出産直後から二カ月近く集中治療室にいた男児一人は死亡。ただし、感染症が直接の死因であったかは不明だという。二十八日からは出産の扱いも一時中止されたが、月三〇〇人を扱ってきた病院の機能停止は、地域住民の不安を招きそうだ。
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 ピアウイ州で二十七日夜、アルゴドインス1ダムが決壊し、下流の民家少なくとも五〇〇軒に被害が出た。所により二〇メートルも上がったというピランジ川流域の水位は、二十八日には下がり始めたようだが、行方不明となった青年二人の捜索は難航しているという。貯水量の限界を超えたのは四〇年で初めてといわれたダムだが、自然の力には抗えなかった。
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 サンパウロ州ジュンジアイで、二十七日未明にバールに侵入した男が、逃げようとした際、窓に体がつかえて御用。腰がつかえたという男性救出には、消防隊も駆けつけ一時間。盗んだ煙草二箱と牛乳一箱は返却されたが、窓枠は鋸で引かれたそうな。