ブラジル人尺八奏者が会長に=伯日音楽協会コンサート=6月7日

ニッケイ新聞 2009年5月29日付け

 ブラジル日本音楽協会(ダニーロ・トミック会長)は「日本音楽チャリティーコンサート」を六月七日午後三時から、MASP大講堂(Av.Pauli sta,1578)で開催する。
 出演グループは、箏曲生田(そうきょくいくた)流・宮城会、箏曲生田流正派・正派ブラジル箏の会、尺八琴古(きんこ)流・石見梅旭門、梨の木会の総勢六十人ほど。
 第二部の五「夏の曲」では、茶道裏千家ブラジルセンター(林宗慶代表)の賛助出演による葉蓋点前も披露される予定だ。
 石見梅旭前会長の一番弟子で、今年から会長に就任したトミック氏(43、サンパウロ市)は「尺八は音色も良いが、シンプルさと深みがある。ブラジル人も日系人も、皆に来て欲しい」と語った。
 ドイツで尺八の音色を聞いて惹かれたというトミック会長は、ベルリンにある大学の民俗音楽科で日本音楽を学んだ後、石見前会長に出会い、二十年師事した。普段は作曲活動をしながらピアノを教えているという。
 会長と共に案内に訪れた北原民江さん(山口県出身)、小倉祐子さん(二世)は「ブラジルに日本の伝統文化を伝えたい。特に一世の方、それにブラジル人にも来て欲しい」と語った。
 入場料十レアル(当日会場にて購入可)。収益金は例年通り「希望の家」に寄付される。
 詳細については北原さん(電話11・3726・1318、または11・8417・7016)まで。