東西南北

ニッケイ新聞 2009年6月6日付け

 エールフランス機の残骸回収作業が海軍船舶とヘリコプターによって始められたが、四日の回収物は事故機の残骸ではなく、海上の油も船舶のものと見られていると五日付伯字紙。悪天候による視界の悪さと共に、今後の困難を予想させる内容だが、海面に流れるケロシンは事故機のものと見られ、捜索海域が狭められる可能性も出てきた。四日にはリオ市カンデラリア寺院で搭乗者への慰霊ミサが行われ、サルコジ仏大統領代理が哀悼の意を表した。また、ブラジルの搭乗者家族代表が五日朝、捜索の実態を聞くため、空軍機でレシフェに飛び、捜索機の操縦士も含めた軍関係者と会談した他、連警も搭乗者の身体情報などの収集開始。パリ検察庁では五日、フランス国民が国外で死亡した時の常として、司法当局に過失致死としての捜査開始を求めたともいう。
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 リオ市では五日から二つの行事が始まった。一つはサンパウロ州でいうヴィラーダ・クルツラウのリオ版のヴィラドン・カリオッカで、七日までに三〇〇以上のショーや劇などが繰り広げられる。もう一つは、グアナバラのピエル・マウアで行われる第一五回ファッション・リオ。三〇のグリッフェ(高級ブランド品メーカー)が新作デザインを披露する。サンパウロ市のファッション・ウイークの創始者で、運営面でも中心だったパウロ・ボルジェスを総責任者に据えた初めてのショーであり、どんな新趣向が出てくるかに注目が集まっている。
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 乾いた寒波でサンパウロ州カンポス・ド・ジョルドンでも零下を記録した四日、パラナ州クリチバでは、寒さによると見られる浮浪者の遺体が回収された。同州北部のアプカラーナでは一日にも死者が出たが、サンパウロ市では週末は寒くて雨との予報も。