エンブー日本文化祭り=テーマは「根ざす」=12日から

ニッケイ新聞 2009年6月9日付け

 今年市制五十周年を迎えるサンパウロ州エンブー市で十二日から二十一日まで、第一回目となる「日本文化祭り」が開催される。
 同市では昨年の移民百周年を記念し、市の法令で六月十八日を中心とした「日系移民週間」が制定された。今年は絵画展覧会や慰霊祭、ニッポンマツリなどが開かれる。エンブー・日野友好の会の長田真央会長、青少年多角参加促進文化協会(Instituto Cultural Juventude Multi-Participacao)の酒本潔会長、菅原パウロ農夫男香川県人会長らが案内に本紙を訪れた。
 祭りを開催するにあたり、テーマを「根ざす」にした。祭りのテーマについて長田会長は「百年だけで終わらないように、昔を思い出して地域に日本文化を普及していこうという意味が込められています」と語る。
 祭りは十二日午後七時半、Centro Cultual Mestre Assis do Embu(Largo 21 de Abril,29)で、地域の日系人の画家らによる展覧会の開会式で幕を開ける。
 十四日午前十時からはロサリオの墓(Av.Elias Yazbek,1713)でエンブー慰霊塔奉賛会(木村優会長)主催による第五十一回慰霊祭を実施。十七日には市議会(R.Marcelino Pinto Teixeira,50)において、特別議会を開き、地域に尽力した日系人への特別表彰を実施する。
 二十日午後一時からは市内の慈恩院(R.Prof.Mario Osassa,1149)で宗祖弘法大師空海の生誕を祝う「青葉祭」の法要が行われる。
 二十日、二十一日の二日間はマンガをテーマにした「第二回ANIMAEMBUニッポンマツリ」を開催。両日午前十時から午後八時まで、マンガやコスプレ、カラオケのコンクールなどが開かれるほか、盆踊りや相撲、合気道、太鼓、盆栽、生け花、お茶、さらに名物である蘭などが披露されるという。折り紙や書道、マンガなどのワークショップもある。場所はParque do Lago Francisco Rizzo-Rua Alberto Giosa,300。
 今年初めて開催される日本文化祭りについて、案内に来た菅原会長は「エンブーは名前は知られているが、文化などをアピールしたい。初めてで至らぬ点もあるが、今年で道を作りたい。百一年目は一歳という気持ちで頑張りたい」と語った。
 問い合わせは長田さん(電話=11・4241・5469)または酒本さん(電話=11・4704・5907)まで。