大耳小耳

ニッケイ新聞 2009年6月13日付け

 八月に開かれる「日本人の心の歌」チャリティーショー。実行委の皆さんによれば、観客の平均年齢は八十歳以上だという。懐かしの歌ばかりで、一曲足りとも聞き逃したくない気持ちから、昼休憩時にトイレは大混雑。主催者もその辺りは分っており、再開時間を遅らせることもあるとか。今年のショーでも会場には仮設の診療所が設けられ、医師と看護婦、集中治療室並みの救急車が待機するなどの準備も。七時間もの長丁場だが、マイペースで楽しんでほしいもの。「カラオケ大会に比べれば」というツワモノもいるかもしれないが。
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 昨年知事を迎えて五十五周年を祝った京都会。中野義雄さんが新会長に就任して二カ月、さっそく文化講座開講の方針を打ち出した。現在予定している各講座は会長自身が行なうが、それ以外に外部の講師による講座も開く考えだ。現在のところは書道・習字、生け花、茶道、琴・三味線などのほか、日本料理や和菓子、結婚相談・紹介などもあるとか。各講座で指導できる協力者と、同時に生徒も募集している。
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 リベルダーデのエスツダンテス街に数十年にわたって店を構え、評判の高かったヴィクトル靴店。覚えている人も多いだろう。主人は日系ではないが、看板には「ヴィクトル」とカタカナで書かれていたと記憶している。数年前にモエマへ移転し寂しく感じたが、ある日ふと新聞社近くにできた靴屋をのぞくと、その店がヴィクトルだった。最近戻ってきたそうで、すでに二代目になっているとか。