県人先亡者の冥福祈り=熊本県人会で追悼供養

ニッケイ新聞 2009年6月20日付け

 在伯熊本県人会(小山田祥雄会長)は「移民の日」に先駆け、十四日午前十時から同会会館で「第七回在伯熊本県人先亡者追悼供養」を厳かに営んだ。約百人の会員らが集まり、先亡者を弔った。
 当日は羽藤ジョージサンパウロ市議も出席。東本願寺の川上寛祐師は、故浦部玄・真宗大谷派南米開教監督を引継ぎ、今年で三度目の導師を務めた。
 式が始まると、川上師による読経が流れる中、会員らは中央に列を作り順に焼香。壇上の位牌に向かい、静かに手を合わせた。
 小山田会長は「このような式を開き、先輩である先亡者を共に思い出していく機会としよう」と日語、ポ語の両方であいさつを行った。
 川上師は法話で「御縁とは自らの力で引き付けているものではない」と話し、「全て自分ひとりで出来ると傲慢になってはいけない。全てのことに感謝しなければ」と説いた。
 今年は、前会長の福田康雄第八代会長が任期中に糖尿病で亡くなったことから、同氏を偲んで多くの会員らが集まった。福田氏は、二〇〇〇年三月から〇八年五月の間会長を務めた。
 「福田会長は移民百年祭の準備に尽力しながら、出席することができなかった。大変残念です」と会員らは話していた。
 法要後は昼食会が行われ、婦人らによる手作りのおにぎりや煮物、天ぷら、味噌汁などを囲み、出席者が懇談した。