コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年6月23日付け

 移民百一周年となる「移民の日」。文協での追悼法要を訪れると、一階席が半分以上埋まるほどの人が来ていた。
 会場で会った知人は、「思ったより来ているじゃないか」と話す。記者もそう思った。百周年の反動で出席が減るかとも思ったが、新年祝賀会と並んでこの日だけは、頑固に守られている。
 皆が当たり前と思っていることを、当たり前に続けるのは、たいへんなことだ。文協に限らず慰霊ミサや慰霊碑の法要、さらに他の町、州で記念行事が続いていることを思うにつけ、そう感じる。これだけ節目の日を大切にする民族系コミュニティは少ないだろう。
 平日の午後、若者の姿はまばらだが、今年初めて法要に出席したという若い知人は、参加できたことを喜んでいた。
 例年通りの移民の日を過ごし、ようやく百周年が過ぎたのかなという気がした。(ま)