東西南北

ニッケイ新聞 2009年6月26日付け

 そして誰もいなくなった…。二十四日に六五人の罹患が確認された新型インフルエンザは計三九九人となったが、二十四日現在一七人の患者と報告された南大河州では、ポルト・アレグレの病院脇に設置したコンテナで診察や治療をする事に。患者隔離のためのコンテナ設置を報じたサイトでは、二十五日現在の同州の患者は三七人との記載も。非常事態宣言のサンガブリエル市では市長の娘の感染確認で、市長も自宅執務。保健所職員の感染で保健所を閉鎖した町もあるが、こんな町では発症者はどこへ走る?
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 七月一日から小麦製品が値上がりしそうだ。六月一杯でメルコスル以外の地域から輸入する小麦粉への免税処置が終るためで、アルゼンチンからの小麦提供増も見込めない中、価格、運送費共高くなる米国やカナダからの小麦を消費する事になる。パンやビスケットも含めた小麦製品値上がりは懐にこたえるが、サンパウロ市ではゾナ・アズウの値上げも。十五日までの拡大消費者物価指数が〇・三八%に下がったといわれても、七月からは?
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 エールフランス機事故の女性乗客の埋葬が、二十五日にサンタカタリーナ州で行われた。エールフランス社では、操縦士と乗務員各一人の身元を確認と発表したが、身元確認者の数が増えたとの報道はまだない事から考えると、ブラジル籍者一〇人以外の他国籍者が操縦士で、乗務員は唯一のブラジル人だった男性か。
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 二十五日フォーリャ紙サイトには、自らもバイオリンで参加するファヴェーラのオーケストラを支援するために、洗車で稼いだり、友人などに働きかけて三万レアル集めた一四歳の生徒の記事が掲載された。慈善ショーでも出演料を貰う有名人には耳が痛い?