大耳小耳

ニッケイ新聞 2009年7月15日付け

 トメアスーの日本移民苦闘の歴史を描いた『アマゾンの歌 日本人の記録』(角田房子著)。ポルトガル語版も発行されたが、日本語同様絶版となっており、トメアスー文協が再出版の計画を進めている。角田氏には、アマゾン中流でジュート栽培に命を燃やした日本人をテーマにした作品『約束の大地』(新潮社、七七年)もある。双方ともに購入は難しそうだが、移民を扱った作品だけに各地文協図書館で所蔵されているのでは。九月に行なわれるトメアスー、ベレン、マナウスの式典に参加される方は、一読されてはいかがだろうか。
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 菓子職人(パティシエ)の小松奈美カーチアさんが腕をふるう菓子店『ナミ・シュー』が十七日にオープンする。記者が取材で訪れた八日は内装工事中だったが、店内は圧倒されるほどの高級な雰囲気。ケーキはそれ相応の値段だが、抹茶味など日本の味を自慢のカフェと楽しむのもいい。甘過ぎるブラジルのケーキに辟易している人は、試してみる価値あり!?
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 〇七年から老ク連に派遣され、ギターを使ったレクレーションで人気のあったJICAシニアボランティアの貞弘昌理さんが任期を終え日本へ帰国した。今月の老ク連の機関紙「老壮の友」は、ブラジル壮快クラブやアンヤンゲーラ仲よし会、サンパウロ鶴亀会などから寄せられた感謝の言葉で、紙面の半分が埋まった。五月三十日に開かれたお別れコンサートには約百人が集まり、別れを惜しんだそう。