東西南北

ニッケイ新聞 2009年9月4日付け

 ドイツのベルリンの中心地にある広場では、二日に行われた、地球温暖化への抗議行動が衆目を集めた。ブラジルの女性造形美術家が、氷で作った人形を、石の階段に無数に並べたというもの。周囲に集まった子供達の手も借りて並べられた氷の人形は、三〇分の内に全て解けてしまったという。
     ◎
 三日に米国を訪問したホンジュラスのセラヤ大統領が、ヒラリー国務長官と会談した。会談後、同長官はより強力な制裁処置の必要を認めると共に、ホンジュラスの臨時政権指揮下での選挙の結果について、米国が認知する事はないとの姿勢を明白に表明したという。ブラジルも、二〇〇四年締結のビザなし協定を一時的に破棄し、五日以降、ホンジュラス関係者のブラジル入国にはビザを要求と三日に発表。国際的な制裁網に臨時政権はいつまで耐えられるか?
     ◎
 サンパウロ州ヴォトランチンの公立校七年生(13)が、級友に飲まされたピンガで急性アルコール中毒を起こし、五日間入院するという事件が起きた。休憩時間にトイレに連れ込まれ、飲まなければ殴ると脅された生徒は、一口飲んで拒んだところ暴行を受け、一瓶飲まされたという。昏睡状態で病院に担ぎ込まれた生徒は、〃呑み助〃と言いふらされたりもし、もう学校には戻りたくないと言っている。ピンガを学校に持ってきて強要する生徒がいる事や、そのような行為を見逃す学校の方が問題なのに…。
     ◎
 アガシエル元上院事務局長の妻が議員秘書室で働く事に決まったが、周囲の圧力で就職辞退。上院の縁故採用問題が騒がれ始めて久しいが、問題の渦中にあった人物の家族採用の話が起きたというだけでも理解に苦しむのは庶民だけ?