福岡県=元同僚殺害目的で武器製造=日系人被告に懲役7年

ニッケイ新聞 2009年9月12日付け

 【共同】職場の元同僚らを殺害するため銃や爆弾を製造し車を奪ったとして、武器等製造法違反や強盗致傷などの罪に問われたブラジル国籍の無職モリヤ・バルデシ・タモツ被告(41)の判決で、福岡地裁久留米支部は八日、懲役七年(求刑懲役十年)を言い渡した。
 判決理由で長倉哲夫裁判長は「元同僚らへの恨みを発端にした短絡的な犯行で、動機に酌量の余地はない」と指摘。「老夫婦に手製銃を突きつけ、発砲するなどして車を奪っており、危険で悪質だ」と述べた。
 判決によると、モリヤ被告は昨年八~九月、香川県丸亀市などで銃七丁と爆弾六個を製造し、山林に埋めて保管。福岡県八女市の山中で夫婦から車を強奪し、二人にけがを負わせた。
 その後、大分県日田市などを四日間逃走、同県別府市で逮捕された。