援協=イタケーラ診療所を開所=1カ月で2カ所目の新施設=14診療専門科を設置=10月5日から業務開始

ニッケイ新聞 2009年9月23日付け

 サンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)の日伯友好病院は10日正午、サンパウロ市東部でイタケーラ診療所の開所式を行った。8月15日の社会福祉センター落成式からわずか1カ月弱のうちに、二つ目の新施設開所となった援協。当日は森口会長、菊地義治副会長はじめ各役員、同病院の別府オズワルド院長ら関係者80人が集まり、更なる飛躍のための団結を誓い合った。
 2006年末、酒井精一会長時代に計画し始めたが、地主との契約直前まで進んだものの諸条件が折り合わず一旦は断念。今年2月に新たに契約し、改修工事をはじめた。旧イタケーラ駅そばの同市中心から徒歩5分の高台に、外来専門として10月5日に開業する。
 日伯友好病院の医師が派遣され、援協会員割引や同病院の指定保険が使用可能だ。
 延べ床面積は約500平米で2階建て。14の診療専門科、3検査が行える。
 内容は、消化器科、腫瘍科、内科、婦人科、皮膚科、心臓外科、内分泌科、循環器科、耳鼻咽喉科、一般外科、泌尿器科、老人病医学科、眼科、整形外科と負荷心電図検査、超音波検査、レントゲン検査。
 関係者によれば、同地区は人口密度が高く日系人も多いことから十分な利用者が見込まれ、収益も安定する見通しだ。
 開所式は約80人が集まり、テープカットした。森口会長はあいさつの中で福祉センター落成にも触れ、「晴れの日を迎えられ、今年は援協にとって非常に重要な年」と力を込め、「援協はインベスチメントとウマニダーデ(人間性)のどちらの面も大切にし、ますます(日系)コミュニティーのために尽くしたい」と宣言した。
 所長に就任したナターリア・ゴメス・サントス・エルナンデスさんは、「地域社会の役に立てれば嬉しい。日系人の方も多く住んでいるので利用して欲しい」と語った。
 【イタケーラ診療所】Rua Ken Sugaya, 208。電話番号=11・2633・3173(10月5日~)。営業時間=平日午前7時から午後7時、土曜日午後1時。日曜日祝日は休み。