全伯優勝経験ある龍舞太鼓=「文協を担う子供育てたい」

ニッケイ新聞 2009年9月25日付け

  「ヤー!!」。真剣な掛け声とともに激しい太鼓の音が響くと、一気にステージ前に人垣ができた。龍舞太鼓は、7年前に「盆踊りの太鼓がきっかけになって出来た」チームだ。
 汗を滴らせながら説明するのは高野会長の息子、マルセーロ信太郎代表(34、二世)。この日は、やぐら上で太鼓や鐘を鳴らした。20歳の時からやぐらに立ち続け、龍舞太鼓で週2回教える。
 現在35人、うち非日系人1割が特訓し、07年全伯太鼓選手権では優勝した実力を持つ。この日は、チャンピオンの貫禄を見せつける見事な演奏で観客を魅了した。
 4年前に始めた田名部カリナさん(15、三世)は「響きや力強さ、全てが好き。みんなと息を合わせて上手くいったときは本当に嬉しい」と顔を輝かせる。
 信太郎さんは、「目標の一つ(全伯優勝)は達成できた。将来、文協の活動を継ぐ子供を育てたい」と力を込めた。