蘭展=大株のアンセリア優勝=「花も多く、珍しい」

ニッケイ新聞 2009年9月29日付け

 サンパウロ蘭協会(川越エウザ会長)が主催する第81回蘭展が18日から3日間、サンパウロ市の文協ビル内の貴賓室で行われ、プランタ・ダ・アランダが出品したアンセリア・アフリカナーナが見事グランプリに輝いた。
 「こんなに大きな株にまで育て、しかもたくさん花を咲かせている。大変珍しいです」と川越会長も感嘆する。貴賓室には、遠くはポルト・アレグレ、ジョインビレ、リオ、ベロ・オリゾンテなどから出品された約1200鉢の色とりどりの蘭にあふれた。
 例年この時期の蘭展にはカトレアが多く、中でもインテルメジアの原種の優秀作が幾つも出品されていた。交配種でもないのに鮮烈な赤の花弁を見せるものもあり、来場者はカメラ片手に熱心に見ていた。
 当日は、天候に恵まれたせいもあり、3万人の人出となり、いつも通り文協ビルは人混みでごった返した。
 蘭愛好家の守屋保尾さん(84、長野)は「蘭が大好きなので、3日間とも通って講習会にも参加しました」と目を輝かす。
 初めて蘭展に見に来たという日野寛幸さん(63、福岡県)は「今までは仕事が忙しかったが、ようやく定年したので、趣味で蘭でも始めようかと思って見にきた。こんなに種類があるなんて驚いた」と興奮した様子。「幾鉢か買っていって、ぜひ育て方を習いたい」と語っていた。