日本財団佐藤氏=援協福祉センターを視察=「こんなに立派とは」

ニッケイ新聞 2009年10月10日付け

 来伯中の日本財団(笹川陽平会長)国際協力グループ長の佐藤英夫氏が5日午前、同財団が25万9800ドルの助成金を給付したサンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)の社会福祉センターを視察し、医療機器の目録贈呈式を行った。
 この助成金は今年7月、福祉センターへ設置する医療機器購入費として給付されたもの。これによって超音波診断装置などが設置される。
 当日は森口会長、菊地義治、尾西貞夫、坂和三郎副会長ら役員、別府オズワルド日伯友好病院長、職員十数人が出迎え、佐藤氏から目録を受け取った。
 森口会長は、「援協創立50周年で建設できたセンターは、今日まで一歩一歩あゆんでこられた先人らの愛情によって結ばれた実。心から感謝していることを日本で報告して欲しい」と支援に対して感謝の言葉を述べた。
 贈呈式の前に全ての階を見て回った佐藤氏は、「ここで(人間ドックを)受けてみたい。日本でも無いような立派な施設」と感想を述べ、「自分も太めになったら、ぜひ受けに来るのでその時は宜しく」と話して笑いを誘った。
 ニッケイ新聞の取材に対し、佐藤氏は「正直、こんなに立派だと思わなかった」と洩らし、「先人の努力と熱意を今の方々が汲み取ってできた、コロニアの一致団結の結晶」と位置付けた。「日系人もブラジル人も受け入れ、コロニア一の拠点となることを確信した」と頷いていた。
 佐藤氏は、6日の「日系スカラーシップ・夢の実現プロジェクト」2次面接選考のために来伯。10日にペルー保健省に対して行う福祉車両贈呈式に向け離伯した。同式には日本財団の尾形武寿理事長とガルシア大統領が出席する予定。