東西南北

ニッケイ新聞 2009年10月31日付け

 夏本番を前にした29日、保健相が09/10年のデング熱対策を発表。1~8月の同病患者発生は連邦直轄区と20州で減少しており、全国の患者数も、前年同期の75万8051人から40万6883人に46・3%減少。08年に大流行が起きたリオ州は、25万人余りから1万人余りと95・9%も減った。死者も451人から166人と63・2%減った。それでも、バイア、エスピリトサント、マット・グロッソ、南マット・グロッソ、アクレ、アマパー各州は増加傾向で、前年同期の3倍以上の患者数を記録した州もある。雨の多い今年は、本格的な暑さが来る前に、溜まり水の処理などを忘れずに。
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 サンパウロ州ソロカバで、刑務所から出て5カ月の男性が、高さ3メートル余りの木の塀を乗り越えて侵入した製材所で、番犬のピットブルに噛み殺されるという事件が発生。通報を受けて現場に駆けつけた警察も、番犬達を退散させるために催涙ガスを使う必要があったという。24歳の若い青年。本気で命をかけて仕事をすれば、生きて花咲く時も来ただろうに。
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 トム・ハンクスの映画『ターミナル』よろしく、サンパウロ州カンピーナスのヴィラコッポス空港で恋人が迎えにくるのを待って13日間も居座っていたドイツ人男性が、29日に強制的に退去させられる騒ぎがあった。3月にインターネットで知り合ったインダイアツーバ在住のブラジル人女性に恋焦がれ、ブラジルまでやってきて同空港に来たが、待てど暮らせど来ぬ迎え。電話も通じず、所持金もないが、空港からは立ち退く意思はないとばかりに居座っていた。実はこの男性、06年にパラナ州クリチバでブラジル人女性と結婚し、昨年末に別れたという経歴の持主とか。