コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年12月19日付け

 コチア産業組合中央会時代のタツイ倉庫が、日本人の手に買い戻された。そこで行われた忘年会を5日、訪れた。
 崩壊から15年。「当時金がなかったからね、丁度いい時期に競売に出て良かった」と胸をなでおろす井上茂則さん(68、愛媛)。真っ先に、残ったメンバーで作ったタツイ地方農業共同組合初代会長を4年務めた。
 その井上さんの掛け声で始めたという忘年会は、全伯から得意先450人を集めて行う大イベントだ。肩を並べて飲んで食べて笑う―。
 昔はとにかく「飲む、打つ、買う、バタタを植える」と博打に例えられたバタテイロ。今は多角的農業が増えて比較的安定しているというが…。
 組合員24人の内、実際にバタタを出荷しているのはたった7人というが、これだけ盛大なものを開き、昔の勢いを感じさせるような集まりだった。      (親)