ロンドリーナで百歳表彰=クリチーバから総領事夫妻=7人受章、2人が元気に出席

ニッケイ新聞 2010年2月3日付け

 【ロンドリーナ発】パラナ州における日本政府2009年度百歳表彰伝達式が去る11月21日午後3時から、ロンドリーナ市のパラナ日伯文化連合会講堂で行われた。クリチーバから佐藤宗一総領事夫妻が出席し、表彰状、記念品を伝達した。
 同州で表彰された人は、ロンドリーナの福田ミヨさん(秋田)、牧原シゲ子さん(広島)、上野信子さん(広島)、セルタネージャの中村コトさん(広島)、ノーバ・エスペランサの中島良子さん(長野)、アサイの椎名ノフさん(福島)、クリチーバの末光トメさん(宮崎)、以上女性ばかりの7人。末光さんはクリチーバで受章、椎名さんは申請後の7月30日に他界し101歳で逝去後の伝達となった。
 本人が直接出席できたのは、ロンドリーナ管内マラビリアに住む牧原さんと福田さん。他は代理が出席した。
 伝達式は丹フランシスコ同連合会長代理の丹俊彦副会長による開会の言葉で始まり、佐藤総領事が開式の言葉を述べた。
 その後、本人と代理に表彰状と記念品を贈呈。西森ルイス州議代理の前田パウロさん、嶋田巧・同連合会名誉会長、沼田信一・同顧問が祝辞を送り、記念撮影、乾杯でお祝いした。
 牧原シゲ子さんは39歳の時に夫の信一さんをサンパウロ州のポンペイアで亡くし、1950年にロンドリーナのマラビリアへ引っ越してきた。現在も雑貨店を経営する長男の修三さんと同居しており、記憶力は抜群。
 子息は男3人、女5人、孫23人、曾孫12人、玄孫2人。同席した4女の林やす子さんは「母は私より記憶力があり、孫23人の名前も全部憶えています」と話した。長生きの秘訣は、自分のことは自分ですること、感謝の気持ちを忘れないことと話した。
 いつも温顔の福田ミヨさんは1985年に夫の徳治さんが亡くなった。歌謡、民謡、詩吟など65曲を歌うほか、生け花、編み物と多趣味で、去る5月の百歳誕生会の席で「百歳を迎えて健やかな母祝う孫子の心に春の花咲く」という短歌を披露した。
 子息は男3人、女6人、孫は28人、曾孫18人。長生きの秘訣は「家庭円満と先祖への感謝の心」だと語った。(中川芳則通信員)