東西南北

ニッケイ新聞 2010年4月8日付け

 リオの水害関連報道の中に、国の防災予算中、リオ州支給分は僅か1%との記事。統一選出馬で離職のジェッデル・ヴィエイラ・リーマ前国家統合相の地元バイア州58市には予算総額の48%支給など、政治的采配の跡がありありだ。07年の就任後、同州支給の4億7690万レアル中、80・8%の3億8550万レアルが民主労働党(PMDB)所属市長、残り3890万レアルも労働者党(PT)所属市長の市に払い出されたとあっては、知事選を目指す同氏が売名と地元民の支持獲得用にばら撒いたといわれても仕方なさそうな数字だ。ジルマ元官房長官支援のためのルーラ政権十八番の経済活性化計画(PAC)も、年頭に竣工式が行われたリオ市のファヴェーラのアパートは雨の度に雨漏りなどの破れ目。お手盛りや突貫工事などで選挙民の歓心を買えるのは一時的? それとも、だまし続けるのが政治家の腕?
     ◎
 サンパウロ市の地下鉄4号線の建設現場で6日、クレーン車の横転事故発生。モルンビー駅建設現場で、掘り出した土入りカサンバを吊り上げたクレーン車が重さに耐え切れず横転したもの。25メートルのアーム(腕)は舗道にも達したが、けが人は出なかった。付近の交通も妨害しているクレーン車撤去にはアーム解体が必要で、作業員達も撤去作業に追われている。07年1月には、ピニェイロス駅予定地近くで起きた陥没事故で、死者7人が出た4号線。3月末開業予定の駅二つも開業延期など、編集子間では呪われた4号線の声も…。
     ◎
 10月の統一選出馬のため、副大統領と下院議長がルーラ大統領旅行中の代行職を務められない事になり、サルネイ上院議長にお鉢が回る。11~13日には、25年前の感慨再び?