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ニッケイ新聞 2010年4月15日付け

 アルジャーゴルフクラブの新会長に選ばれた水本ウィルソン氏は、リベルダーデ商工会の初代会長で「シネ・ニッポン」を開設した水本毅氏の次男。副会長の伊藤ロベルト氏は、南米銀行入行後、創立時のパウリスタ新聞の営業、コチアの役員、セラード開発農牧会社の専務理事を務めた伊藤直氏の長男。PLゴルフクラブに比べ、コロニア寄りと言われる同クラブだが、さらに〃血統〃正しいものに。ちなみに水本毅氏も同クラブの会長を務めたことがあるとか。
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 戦後コロニアをまとめ上げた最重要人物といえば、山本喜誉司氏(文協初代会長)。その右腕だった藤井卓治氏も忘れてはならない。このたび日本から親戚の片岡永子さんが来伯したが、会長を務めた県連、岡山県人会も家族の連絡先が分からないとか。文献でよく目にする名前だけに何とも意外。コロニアで活躍した人の家族や子供は反発心からか、日系団体と距離を置くというが…これも時代の趨勢か。
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 5日に実施された第3回三井物産冠講座。東大の荒木尚志教授とともに講演した島村暁代助教は、07年にブラジル日本交流協会が主体となって再出発した旧・日伯交流協会研修生のOG。2002年に来伯、二宮正人法律事務所で一年間研修をした知伯派だ。会場では流ちょうなポ語で講演して聴衆を驚かせた。研修生OBが新たな道で再来伯を果たす、関係者にとっては嬉しい限りだろう。