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ニッケイ新聞 2010年4月16日付け

 サンパウロ市のイビラプエラ公園には今まで国や民族が関係する施設は「日本館」しかなかったが、このほど「エコ・ドイツ館」が開館した。これは効率的な省エネ住宅の見本のような建物で、82平米の中に最新技術が詰まっている。入り口の壁面が太陽光発電パネルで、内部を一定温度に保つ仕組み、数層の特殊な壁になっており、必要電力を自活できる仕組みとか。でもこれは常設施設ではなく、28日までの時限公開。その後、解体して南米諸国で巡回展示される。
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 ブラジル日本交流協会研修生として来伯した社会人経験を持つ女性8人と学生男性3人の中で、同会で初めて、アマゾナス州マニコレという緑の孤島での研修に挑む人がいる。研修生最年少の矢澤良政さん(20、神奈川)。たった一人の日本人として、遠隔地住民の生活向上に携わるNGO「HANDS」で活動する定森徹さんをサポートする。同会OBである定森さんを応援しようと、日本のOB・OGからの資金協力があって派遣が実現したとか。充実した研修に期待。
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 大長編「アマゾンの読経」など多くの作品で知られる記録映像作家・岡村淳さんの作品上映会が16日にオランダのアムステルフェーンで開催される。「ポートフォリオ・オランダニュース」という情報サイトが紹介している。岡村さんも臨席、移住後60年ぶりに母国日本を訪れた女性の姿を追った「60年目の東京物語 ブラジル移民女性の里帰り」と、植物学者橋本悟郎氏の歩みを記録した「花を求めて60年 ブラジルに渡った植物学者」の2本が上映される。ブラジルから日本、台湾、米国加州、チリ、アルゼンチンなど世界各地で上映会を行う岡村さん。米州、アジアから、今度は欧州へ。