岡村淳氏が新作発表=東京の上映会は満席に

ニッケイ新聞 2010年4月30日付け

 【東京支社=藤崎康夫支社長】五月二十四日、東京・下高井戸シネマで記録映像作家の岡村淳さん新作『下手に描きたい』が上映され、館内は満席となった。
 サンパウロ生まれで5歳のとき、家族で父の故郷、鹿児島県枕崎に引き上げた、東京芸術大学出身の油絵画家、森一浩氏の創作過程を克明にフィルムに収めたユニークな記録映画だ。
 カメラは、サンパウロのアトリエで作品に取り組む森氏を克明にとらえていく。森氏は、問いかけに対し、自らの心の内と芸術について語る。画家の心のうちが、スクリーンを通し、観客へ伝わる。岡村氏ならではの深い視線を感じさせる作品となっており、会場は熱気にあふれ高い関心を伺わせた。