東西南北

ニッケイ新聞 2010年5月11日付け

 リベルタドーレス杯やブラジル杯の試合も終らぬ内に、サッカーのブラジル選手権の試合開始。いくつも並行して行われる試合に選手達も大変だろうと考えてしまうが、6月11日からのW杯開催時には、テレビのチャンネル争いや仕事中断も当然のブラジルだから、これも当たり前か。店で買った商品におまけでついてきたW杯の組み合わせ票を壁に張ったりしている内に、6月はすぐ…。
     ◎
 教師になるには大学の専門コースで学ぶ他、心理学も含む教育学の単位をとる事や、現場に出てからも研修や評価を受ける事は周知の事実だが、警官や軍人による殺害事件増加の報道に、銃の使い方や体の鍛錬以上に、内面の訓練の必要を痛感する。リオのファヴェーラでの調査で、麻薬密売者の支配地区の子供は野心家が多く、警官も含む犯罪者組織(ミリシア)の支配地区の子供は、しつけが良い反面受身的だとの記事もある。内側が整えられていない人間が武器などを持つと、服従しない者を力で押さえつけ易いが、その場合、相手がおとなしくなる事=真の従順ではなく、その後の活発な活動を約束しない事も明らかだ。
     ◎
 30~39歳対象の新型インフルエンザ予防接種も始まった10日朝、南伯の最低気温はパラナ州ジェネラウ・カルネイロでの2・5度。サンタカタリーナではないのかと意外にも思ったが、同州クリチバでは7・9度と温度差が大きい。8日からは高齢者向けの季節風邪の予防接種が延期された地域でも接種が始まり、大統領も参加。サンパウロ州カンポス・ド・ジョルドンでは本格的な冬到来前に観光客が増え始めたとの報道に、国内外のオーケストラ演奏も聴ける冬の祭典に思いを馳せる人も多いのでは。気温急変での風邪にも注意を。