亜国=沖県連婦人部の敬老会=会館大ホール満たして賑わう=世代交代、高齢者層にも

ニッケイ新聞 2010年5月18日付け

 【らぷらた報知】沖縄県人連合会婦人部主催の敬老会が去る17日(土)17時より開かれたが、会館大ホールをいっぱいにする出席者があり、賑わった。
 大城アリシア幹事の開会の挨拶、先没者への黙祷のあと、仲村アウロラ部長より、各協力団体、グループ、個人、一品料理寄贈者、チョコレート寄贈の幸地製菓へのお礼があり、「来年もまた、お元気でお会いすることをお待ちします」、と挨拶があった。
 つづいて、玉城智元会長の音頭で乾杯、米須清文会長から「皆様の関心の高さから、今日は非常に盛会。沖県連は来年創立60周年を迎えるが、先輩たちのご努力で建設された会館で、このようにたくさんの人に利用されている。これから、高齢者施設、お年寄りのための行事、事業に力を入れて行きたい。
 5月16日には五月大通りでの建国200周年記念パレード。
 6月20日にはスキヤキ大会、さらに、高齢者のために国会議事堂、コロン劇場、国立美術館見学など、3ヵ月に1度行いたい。また、7月第1、第2日曜日に会館でオキナワ文化祭、沖県連祭りを計画しているが、純益を高齢者施設資金に当てたい」と祝辞があった。
 さらに、90歳の下条善徳さんの謝辞は「ハイサイ グスーヨー(いかがですか、皆さん)」で始まり、「皆さんと一緒にお招きされ、ご馳走、お土産、さらに“ミーグスイ、チチグスイ、ヌチグスイ(目・耳・命の保養)”させて頂く。1年1回の敬老会を楽しみ、足腰鍛え、年取ったからと怠けず、責任もとる、これがボケ防止につながる。年寄りは体の自由も利かず内向的になるが、“ヤナウスメー、ハーメー(このジジー、ババー奴)”と怒らないようお願いしたい。時代は変わっても、今日のようにウチナーンチュの肝心は変わってない」と元気なところを見せた。
 余興は松本貴之さんの司会で、まず、野村流協会、筝曲興陽会両支部員による「嘉例の演奏」の合奏・合唱、婦人部による踊り「かぎやで風節」を皮切りに、宮城流和美の会・内間キヨ子琉舞研究所、円の会・山本美佐子琉舞研究所、玉城流翔節会・大庭キク琉舞道場、柳清本流柳清会・与那嶺美佳琉舞研究所協力による踊り「四季口説」「浜千鳥」「上い口説」「女こてい節」「童ベクイチャ」「湊くり節」「夏姿」「花笠踊」「貫ち花」「むんじゅる」「鳩間節」「春に浮されて」「梅の香り」「加那ョ田舎アン小」「安里屋ユンタ」「我た琉球」「鷲の鳥」、良原盛淳先生指導の民謡愛好会の演奏・合唱、新垣明美さん、当真恵美子さんのカラオケ、知名定市先生指導の琉球サプカイの演奏・合唱が手際よく繰り広げられた。
 最後に出席者全員の唱歌「故郷」の合唱、カチャーシー、真栄田美佐子さんの閉会の辞で締めくくられた。
 敬老会は婦人部が中心になって催されていて、今回で第55回目。なんでもないように進展しながら世代交代が見える。
 出席者で戦前来亜の人は五指にも満たない。同時に戦後移住の人たちの高齢化もよほど進み、二世年配者の顔が目立っている。舞台では3歳、4歳、5歳のちびっ子たちが楽しそうに踊り、下条さんが謝辞で述べたように、敬老会、ウチナーンチュの肝心(やさしい心遣い)はつづいている。