聖南西=楽しくデイキャンプ=日語学校低学年が交流

ニッケイ新聞 2010年5月20日付け

 聖南西教育研究会(渡辺久洋会長)による低学年デイキャンプが4月24日、カッポン・ボニート日伯文化協会において開催された。これは、聖南西地区の日本語学校の9~12歳の生徒が集まり、1日スポーツやゲームなどを行うというもの。進行は時おりポルトガル語の通訳を入れながら、日本語で行われた。
 同研究会では、「日本語学校は言葉を学ぶだけではなく、他の学校の生徒と交流を図り、色々な経験をして楽しい思い出を作り、人として成長させることも大切な役割」という理念のもと、林間学校(12~15歳)や青空スポーツ教室(13~16歳)といった行事があり、より下の年代の行事がなかったことから新たに実施され、6回目の開催となる。
 地区の8つ学校から98人の希望者が参加。9時半に開会式が始まり、渡辺会長より「今日1日をとても楽しく過ごすためには、楽しもうと思うこと。それと友達をたくさん作ること」と励ましの言葉があった。その後、カッポン・ボニート文協会長須田健二氏の挨拶、岡田エリーナ実行委員長の注意があった。
 カッポン・ボニート日本語学校は以前一時閉校状態であったが、数年前に再開し現在は上村千代子先生が一人で20人近い生徒を教えている。日本語学校の授業だけでも日々忙しく、このような大きな行事を開催するにはさらに様々な面で苦労を伴い大変だが、「いつも参加させてもらうだけだから」と地元開催を自らアピール。今回初めてということでずっと不安だったというが、父母会や文協役員達と準備を進め、学校の高学年の生徒を始め多くの学校関係者の手伝いがあり順調に開催できた。昼食に味噌汁が出たり、柿などのおみやげがついたりするなどその好意により、生徒達は喜びさらに良いデイキャンプとなった。
 最初にラジオ体操を行い、次にじゃんけんを使ったミニゲームを行うと、生徒の緊張もほぐれ賑やかな笑い声や歓声が会館に響き渡った。その後8つのチームに分かれてチーム対抗で様々なゲームが行われた。長縄跳びでは1チーム13人が心を1つにし、1位のチームはわずか5分ほどの練習で8回を記録。
 昼食では各生徒が持参のお弁当を食べ、午後のプログラムは会館内で行った。「絵しりとり」では各チーム内で順番に絵を描いてしりとりをしたり、みんなで協力しながら普段の学習の成果を発揮した。
 その後、再び野外で日本式ドッヂボール大会を行い、最後にチーム対抗100mリレーを行い、プログラムを終了した。結果発表を行い、優勝したチームは大喜びし優勝記念の写真に収まった。
 「友達をたくさん作った人」「今日1日楽しかった人」と聞いたところ、大半の生徒が手を挙げ、早くも「来年も絶対に参加する」という生徒達もおり、参加生徒にとって有意義な1日になったようだ。