援協理事会=やすらぎホーム入居問題=文協側と家賃折り合わず

ニッケイ新聞 2010年7月3日付け

 サンパウロ日伯援護協会の定例理事会が6月24日、社会福祉センターで開かれ、やすらぎホーム・デイケアセンターの賃貸料問題、菊地義治副会長の訪日に関する報告などが行われた。
 冒頭森口イナシオ会長が、昨年11月に出された福祉団体の新法令に関して、他の医療機関などとの協力も含め対応を検討していることを伝えた。
 菊地副会長は私的な訪日を利用して関係団体を訪れ、社会福祉センターの完成を報告。資金面で協力を受けた日本国際協力財団や、検査装置などの寄贈を受けた日本財団、日本ブラジル中央協会などを訪れ、援協の事業に高い評価を受けたと振り返った。
 文協ビル地下の旧診療所の敷地に社会復帰センターやすらぎホームのデイセンターを開設する件について森口会長が現状を報告。文協側から、現行契約が切れる来年3月を待たず今年7月から新たな契約を結び、来年3月まで月2000、4月以降月6000レアルの家賃を提示する文書が届いているという。これに対し援協では、現行の契約を継続し、来年4月以降月3000レアルの家賃を支払う考えを伝える予定だ。
 地区組織委員会の野村次郎委員長が、将来に向けて現行の会員制度のあり方について話し合いを行っていることを報告。特別企画委員会から、8月中旬にリッファ販売を開始する見通しであること、援協50年記念誌は8月中ごろを目標に配布する見通しと伝えられた。
 またこの日は、スザノ・イペランジャホームでの活動を終えて今月帰国するJICAシニアボランティアの斉藤米子さんが出席し、入居者・関係者への感謝とともに、「帰国後も日系社会と日本の交流が盛んになるよう努力していきたい」と述べた。