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世代こえ伝わる沖縄の心=琉舞の城間道場15周年=門下生150人が感謝の舞台

ニッケイ新聞 2010年7月7日付け

 琉球舞踊の玉城流玉扇会城間和枝道場(代表・城間和枝師範)創立15周年記念公演が4日午後、文協大講堂で開催された。玉扇会ブラジル支部25周年と2人の門下生への教師免許伝達と3つの節目を祝う同公演。母県沖縄から4人の師範が来伯して華を添え、会場は夜まで終日満員の賑わいを見せた。
 玉扇会ブラジル支部は1983年、故新崎ツル子さんによって創立され、後を継いだ城間さんが伯国での普及に尽力してきた。現在は2歳から90歳、一世から四世まで約150人の門下生が琉舞を学ぶ。二世の教師も誕生し、母県沖縄の古典芸能コンクールでも受賞者を出している。
 「踊てぃ華さかち代々にちなが」(踊りの華が世代をつなぐ)をテーマにした同公演に合わせ、沖縄から玉城流玉扇希友会の金城順子会主、玉扇会師範の与座京子、山城愛子、鉢嶺初江さんが来伯し、門下生の指導に当たった。
 冒頭行われた記念式典で与儀哲雄実行委員長は、「沖縄の舞踊は民謡や太鼓など多くの文化がひとつになり、見る人が心が踊るように楽しめるもの。沖縄の文化の中で一番大切なものだと思う」と挨拶。さらに「二世から四世まで、日本語やウチナーグチが分からない世代になっても踊りが続いているのはすばらしい」と述べ、関係者へ感謝を表した。
 続いて玉扇会二代目家元の玉城秀子氏の祝辞を金城会主が代読。玉城氏は、新崎さんから城間さんへと続いてきた琉舞普及の努力、ブラジル生まれの教師誕生を喜び、「門下生の子供さんたちが異郷の地で一心に踊りに励み成長していく姿に胸が熱くなる」とメッセージを寄せた。
 城間さんから門下生の比嘉上原かおりパトリシアさん(三世)、与儀明美マルシアさん(二世)に教師免許を伝達。比嘉さんが恩師への感謝とともに、「教師として責任を持ち、ブラジルの沖縄文化を伝えていきたい」と抱負を述べた。
 最後に挨拶した城間さんは、17年前に新崎さんが死去した時、「途方に暮れる中でも教室に来る子供たちとそれを見守る祖父母の思いが伝わってきた」と当時を振り返り、「こうした思いに応えるため、一人でも多くの子供たちに舞台を踏ませてやれるよう、成人した門下生と共にがんばっています」と語った。
 公演は城間さんや教師らによる「花」で始まり、休憩をはさみ34の演目が披露された。子供たちの愛らしい踊りにはひときわ大きな拍手。男女の恋をテーマにした「踊ぃあや」(玉城秀子氏創作)では、沖縄の4師範とブラジル生まれの教師4人が競演し、威厳ある師範らの本場の舞踊に会場は静けさに包まれた。
 発表は夜8時まで続き、カチャーシーでフィナーレ。舞台と会場全体に踊りの輪が広がった。
 沖縄からの師範、城間さんらは公演後、ボリビアのオキナワ移住地を訪れ、同地でも公演する予定。

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