東西南北

ニッケイ新聞 2010年8月18日付け

 保健省が集中治療室(UTI)建設のため410万レアル投入と約束したマラニョン州第2の都市インペラトリスで、保健省発表から4カ月後もUTIに入れないまま死んだ子供が21人もいる。死亡した21人は全員、裁判所の入院許可を得ていたが、実際に使える病床がなく、入院できなかったもの。周辺40市からの乳幼児を受け入れる同市では、09年に43人、今年も既に37人の子供がUTIに入れず死亡。41床あるUTIの内、機能しているのは7床のみ。州政府が負担する新生児用UTIでは27の新病床を確保というが、患者受け入れのための機材が導入されておらず、画に描いた餅のまま。何の罪もない子供の権利は誰が守る?
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 サンパウロ総合大学(USP)構内で銀行強盗が続いている。1カ月足らずの間に被害報告が出ているのは、リベイロン・プレットとサンカルロスの構内の3支店。7月2日に起きたリベイロン・プレットの事件は、リベイロン市内での銀行強盗直後に起き、防犯カメラが壊され、窓ガラスも割られたという。USPの治安担当理事によると、構内での強盗や窃盗事件は増えており、銀行強盗はその一端とか。
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 リオ市郊外のペーニャ地区で16日、帰宅途中の女性が運転する車が4人組に襲われ、2歳の子供も連れ去られるという事件が発生した。ここ1カ月で3度目の被害にという女性の車には、いとこと4歳の娘、娘の友達の2歳男児もいたが、チャイルドシートにいた子供は連れ出せないまま車を持ち去られた。車は程近い所で放棄され、様子を見ていた男性が子供を保護した。気も狂わんばかりだった両親は、連絡帳記載の電話番号を見た男性からの連絡を受け、ただただ安堵…。