アマパーで草の根無償=障害者専用バスに9万ドル=日系AMCEL社も協力

ニッケイ新聞 2010年10月2日付け

 日本政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力によりアマパー州の養護施設に約9万ドルの支援が行なわれ、9月15日、関係者出席のもと供与式が行なわれた。

 資金協力は同州サンタナ市でマカパー司教区社会事業団体(ドン・ペドロ・ジョゼ・コンチ代表)が運営するオスピタリダージ養護施設に対して行なわれたもの。同養護施設に障害者専用バスを整備するため、9万7千47米ドルを限度とする資金が供与された。
 同養護施設はアマパー州内で精神・身体障害者等の入居を受け入れる唯一の社会福祉施設として社会、医療、教育などの活動を行なう。同州では身体障害者対応のバスはごくわずかで、多くは公営バスを利用しているのが現状だ。今回の計画により障害者の生活改善が期待される。
 また、同計画の実施に当たっては、アマパー州唯一の日本企業で木材チップの製造・輸出を手がけるAMCEL社(桑原卓也社長)がバス購入手続きなどを代行する役割を果たした。
 供与式には在ベレン総領事館から楠彰首席領事が出席。ドン・ペドロ代表、同養護施設のシスター・アリトゥーザ理事は日本国民に対する感謝の言葉を述べたほか、AMCEL社に対しても感謝した。
 桑原社長、サンタナ市家庭裁判所のアナ・ルーシア裁判官の祝辞の後、楠首席領事は「このバスが有効に活用されるよう、地域社会の協力も要請する」と述べた。