東西南北

ニッケイ新聞 2010年10月7日付け

 サンパウロ市パウリスタの旅行代理店が、5日午後1時過ぎに3人組の強盗に襲われた。客を装って店内に入った賊は、2階部分にある両替コーナーから現金の他、バイトとして警備についていたと見られる私服警官が持っていた銃1丁と金庫に保管されていた銃2丁を奪って逃走。賊ともみ合い凶弾3発を浴びた警官は、駆けつけた軍警らの手で病院に運ばれ、手術を受けたが絶命。銃の台尻で殴られた従業員も病院に運ばれたが、治療後すぐに退院許可がおりた。サンパウロ市と軍警が提携、新機材も投入したパウリスタ新治安体制スタート初日の皮肉な出来事…。
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 サンパウロ市東部のテルセイラ・ディヴィジョン地区のパン屋で5日未明、ガス爆発で8人負傷という事故が起きた。パンを焼くため、店主が電気のスイッチを入れた途端の事故で、現場からはまだガスが漏れているボンベ二つが回収された。住居も兼ねた建物の1階部分をパン屋として利用し、ガスの販売も手がけていたという店にはガスボンベが6個置いてあった。間借り人も居たため負傷者も多かったが、裏の通りまで筒抜けとなり、3人が瓦礫の下から救出という爆発の割に、入院したのは体の20%余りを火傷した店主のみ。09年のサンパウロ市でのガス爆発事故は、1日3件相当の1363件発生。火の気のある所での爆発は99件、火の無い所での爆発が1264件だったという。