コチア青年移住55周年祝う=花嫁移住51周年もあわせ=約600人が節目祝う=飯星下議「二世として誇り」


特集 コチア青年移住55周年・花嫁移住51周年

ニッケイ新聞 2010年10月23日付け

 コチア青年連絡協議会(新留静会長)は、9月19日午前9時から、サンロッケ市の国士舘スポーツ・センターで、「コチア青年移住55周年並びに花嫁移住51周年記念祭典」を開催した。大部一秋在サンパウロ総領事御夫妻をはじめ、日系諸団体の代表、コチア青年と夫人、家族、関係者ら約600人が出席した、新留会長はあいさつの中で、来賓をはじめ多数の出席に謝辞を述べ、「今回初めて花嫁移住51周年を併催することになりました。皆さん裸一貫の我々のもとによくぞ嫁入りしてくれました。2008人の仲間を代表して、コチア青年と結ばれた妻達に対し50年間本当に有難う、大変ご苦労様でした」と、厚く感謝の言葉を贈った。

 式典会場は舞台正面に日伯両国旗と、コチア青年の生みの親、下元健吉元コチア産業組合専務と全中の荷見安会長、山中弘移民課長らコチア青年の恩人達の写真が掲げられ、舞台前面には富士山をかたどった花で飾られ式典雰囲気を盛り上げた。
 式典に先立って先没者慰霊法要が、イビウーナ日伯寺の桜井聡祐主任開教師の導師で厳粛に執り行われ、雄図なかばで逝った青年達の冥福を祈り、出席者全員が献花した。
 式典にうつり、羽鳥慎一理事、杓田美代子副会長の司会により進行され、まず白旗信副会長の開会の辞、続いて新留会長があいさつ、55周年を仲間と共に喜び、特に花嫁達に深く感謝の意を表した。
 来賓祝辞では大部総領事が青年の活動を高く評価。夫人の貢献、子弟教育などを日本人の誇りと称讃した。
 ついで、与儀昭雄ブラジル都道府県人会連合会会長、元パトロンの西村定栄さん、羽藤ジョージ・サンパウロ市議会議員(同州議候補者)らが祝辞を述べて同記念式典を祝福した。
 また、故山中移民課長の夫人キクさん(百歳)、藤田繁元移民課職員、高橋一水元会長、山下治前会長らに感謝状。飯星ワルテル伸次下議と母堂良子さんに表彰プラッカが新留会長から賜られ、高橋一水元会長が代表して謝辞を述べた。
 青年代表の黒木慧さんと花嫁代表の芦川道子さんが挨拶を述べ、半世紀余を省みた。
 二世代表の飯星下議は「コチア青年の子弟として誇りに思います」と、述べて拍手を浴びた。
 山下治前会長の発声で万歳を三唱し、坂本龍男副会長が閉会の辞を述べ、感動に包まれた式典は終了した。
 式典後、記念昼食会にうつり、大部総領事夫妻はじめ来賓と新留会長が記念ボーロにナイフを入れた。
 会場は、テーブルを囲んで家族的な楽しい団欒の場に変わり和気あいあいの一時を過ごした。